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ジャズライブラリー2025

Books & JAZZ –
ミュージシャンの中に生きるコトバに触れる

図書・情報館1階の展示エリアで8回目の開催となる「ジャズライブラリー」では、今年もシアタージャズライプの出演者たちが影響を受けた本を展示し、ミュージシャン達の中に生きる言葉に触れる企画を行います。

また、昨年好評をいただきました参加型企画「What Song Makes You “Jazz Hare”?」も実施。

あなたの心を晴れやかにする、そんな1曲を付箋に書いてレコード型のボードに貼って教えてください!


札幌市図書・情報館
『はたらくをらくにする。』をコンセプトに掲げる大人のための公共図書館。WORK(仕事に役立つ)/LIFE(暮らしを助ける)/ART(芸術に触れる)の大きな3つのテーマで本を取り揃えています。本の貸出は行っておらず、本を使った調べものをしながらコワーキングスペースとして利用できる知的空間。
公式HP




開催
2025.10.23(木)~12.9(火) ※毎月第2・第4水曜日休館
時間
平日 9:00~21:00 
土日 10:00~18:00
会場
札幌市図書・情報館 1F 展示エリア
料金
無料

キャンディ・ダルファー【11月20日出演】

アーティストの選書

『FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣』ハンス・ロスリング著(上杉周作訳)/日経BP(2019年刊)

コメント

私の人生で最も影響を受けた一冊です。著者のハンス・ロスリングはスウェーデンの医師であり、学者、そして優れたプレゼンターとして知られています。彼の遺作となったこの本は、子どもたちとの共著で、データの正しい分析の仕方と誤った見方とを示しながら、世界の実像に迫る深い洞察に満ちています。ディスインフォメーション(意図的に作られた虚偽の情報)の実態と、「世界は私たちが思うほど悪くはない」という事実を伝えてくれる一冊です。

海野雅威 【11月22日 昼公演 出演】

アーティストの選書

『ぼく自身のためのジャズ』 渡辺貞夫著/荒地出版社(1974年刊(4版))

コメント

初版は1969年に刊行された、渡辺貞夫さんの著書です。
アメリカでの生活から得た大きな糧や苦悩が綴られており、自分も似たような経験をしてきたことから、胸に迫り、深く共感します。
日本人として、アメリカで生まれた音楽=ジャズの核心を捉え、様々な影響を受けながらも、 誰の真似でもない“渡辺貞夫さんだけの音”を追い求める。そして92歳になられた今も、現役で その音を磨き続ける――その姿に、心から尊敬しています。
昨年、念願かなって初めて共演させていただきました。この本について、ご本人は「偉そうに先輩のことも呼び捨てにしていて、恥ずかしい本だ」と苦笑いされていましたが、内容は今にも通じるものばかり。日本のジャズに何が欠けているのか、若いミュージシャンへのアドバイスなど、愛情に満ち、本質を捉えた示唆あふれる一冊だと思います。

寺久保エレナ 【11月22日 夜公演 出演】

アーティストの選書

『大谷翔平の言葉』桑原晃弥著/リベラル社(2024年刊)

コメント

この本は、先日空港で偶然手にしました。挑戦を恐れず高い目標を掲げて努力を積み重ねる姿勢に、深く心を動かされました。特に「ちゃんとやっている人の成功を願う」という言葉に強く共感します。私も、努力が実を結ぶ世の中であってほしいと願うと同時に、音楽を通してアメリカで挑戦しているので、多くの言葉に共感しました。皆さんもぜひ読んでみてください。

タブゾンビ(SOIL & "PIMP" SESSIONS)【11月23日 昼公演 出演】

アーティストの選書

『びんぼう自慢』古今亭志ん生著、筑摩書房(2005年刊)

コメント

きっとマイルス・デイビス自叙伝と挙げる人は沢山いるでしょう?
他にもクリフォードブラウン チェットベイカーの終わりなき闇
クインシージョーンズ自叙伝 日野皓正さんの逆光 近藤等則さんの空の気 
トランペッターの生涯を綴った本をどのくらい読みどのくらい影響を受けたことか。
1冊を選べとな?
私が選ぶ本はこちらであります。
古今亭志ん生のびんぼう自慢であります。落語家とジャズはよく似ているという話はよく聞く話ではありますが。
確かに間の取り方 声色の付け方 話の流れ 
そういったことに共通してるところがあるかもしれませんが
そういったところではなく もっと核の深部の根源のところである。
若い頃のお酒による奇行 戦後人気実力共にナンバーワンとなるその生き様。
貧乏はするもんじゃありません。味わうものですな。
生き方そのものが落語と言われた5代目古今亭志ん生の人生に
是非触れてみてください。

ビレリ・ラグレーン 【11月23日 夜公演 出演】

アーティストの選書

『Les Violons du Roi (English: The Violins of the King)』 ジャン・ディーヴォ 著

コメント

ストラディバリウスやアマーティ、グァルネリといった“ルチエ”(フランス語で弦楽器を製作する職人のこと)たちに、王が宮廷音楽家のための楽器を作らせていた時代を描いた、事実とロマンを織り交ぜた物語です。著者ジャン・ディーヴォは史実を巧みに生かしながら、誰にでも読みやすい物語に仕上げており、弦楽器の大ファンで、彼らルチエたちにも詳しい私にとっては夢中になれる一冊です。寝る前に繰り返し手に取った、僕のベッドサイドブックで、すでに三度も読んだほど、心から魅了された本です。Biréli Lagrène

※絶版のため所蔵がなく、ジャズライブラリーでは展示しておりません。
代わりに、ビレリ・ラグレーンさんが、ジャコ・パストリアスについてコメントを寄せている『ジャコ・パストリアス (エレクトリック・ベースの神様が遺してくれたもの)』松下佳男 著、DU BOOKS(2014年刊)を展示しております。

ジェントル久保田(GENTLE FOREST JAZZ BAND)【11月24日 昼公演 出演】

アーティストの選書

『Black Ivy: A Revolt in Style』 Jason Jules著、Reel Art Press(2021年刊)

コメント

ジャズと言えば50年代のマイルス・デイビスのような、かっこよくスーツを着ているイメージを持つ方も多いと思います。
1950年~1960年代のジャズメンのファッションはIVY(アイビー)スタイルを起源としています。
IVYスタイルは当時の白人エリート層の服装であり、差別にさらされていた黒人達がそれを着るということは、単に真似や憧れではありません。人間としての平等、美意識、経済的自立などの表現手段の一つでした。
50~60年代に活躍した、アフリカ系アメリカ人のミュージシャン、俳優、活動家達の"こだわり"の服装を収めた写真集です。何となく見るだけでもカッコイイよ!